牡馬のディープインパクト産駒はまだジャパンカップを勝利していない、について検証
先日Twitterで、「ジャパンカップはまだ牡馬のディープインパクト産駒は勝利していない」というツイートを見かけました。
それ自体は「あー確かになあ」と分かりますし、データとしてそれを否定することはありません。ただ、ディープインパクト産駒(以下、ディープ産駒)の割合というのが気になりまして。
極論を言ってしまえば、「ジャパンカップはまだヨハネスブルグ産駒は勝利していない」も正になりますから。データの補強には裏付けが必要です。
では、ディープ産駒初年度が3歳の世代から去年までの結果を書いていきます。
見方としては以下の通り
20XX年
その年の1着馬
牡馬のディープ産駒の最高着順(書いていない場合は出走無し)
牡馬のディープ産駒出走頭数(カッコ内は最高着順で書かなかった馬名)
※主題から大きく外れるため、優勝馬以外のディープ牝馬に関しては言及していません
2011年
2012年
2013年
2014年
2015年
ショウナンパンドラ1着(ディープ牝馬)
ラストインパクト2着
1頭
2016年
キタサンブラック1着
リアルスティール5着
3頭(ラストインパクト、ディーマジェスティ)
2017年
シュヴァルグラン1着
マカヒキ4着
3頭(ラストインパクト、ディサイファ)
2018年
アーモンドアイ1着
サトノダイヤモンド6着
1頭
2019年
スワーヴリチャード1着
ワグネリアン3着
3頭(マカヒキ、ジナンボー)
2020年
アーモンドアイ1着
コントレイル2着
4頭(グローリーヴェイズ、ワールドプレミア、マカヒキ)
というわけで、これまで出走したディープ牡馬をまとめると、
スピルバーグ
ディサイファ(2回)
ラストインパクト(3回)
リアルスティール
ディーマジェスティ
マカヒキ(3回)
サトノダイヤモンド
ワグネリアン
ジナンボー
コントレイル
グローリーヴェイズ
ワールドプレミア
特に近年はそうそうたるメンツがいますが、この内2400mの重賞で勝利したことがあるメンバーに絞ると、
ラストインパクト
マカヒキ
サトノダイヤモンド
ワグネリアン
コントレイル
グローリーヴェイズ
まで減ります。(2400m以上ならワールドプレミアも含まれます)
思ったより少ない印象です。そもそもディープ牡馬が2400m以上のレースを勝利しているケースが少ないのか……?
これはまた別の話になりますが、ディープ産駒に限らず近年のダービー馬は、ダービー後も順調にレースを使えているケースが少ないです。マカヒキとワグネリアンは致命的な故障をせずここまで現役なのがもう偉いと言ってしまって良いレベルです。
そうなると東京2400mの重賞を制した馬がジャパンカップに挑戦すること自体がそこそこレアケースです。
今年はマカヒキ、ワグネリアン、コントレイルに加え、シャフリヤールも出走します。ディープ産駒ダービー馬4世代で、果たしてデータを打ち崩すことができるでしょうか。
ちなみに、牝馬まで広げた場合、ディープ産駒ではジェンティルドンナとショウナンパンドラが制しています。
三冠馬のジェンティルドンナは当然東京2400mの実績があるとして、2400m以上の重賞を勝たずにジャパンカップを制したディープ産駒は、現状ショウナンパンドラのみです。